2015年にJZX90をZ33M/T化して3年、長期テストも完了ました。
街乗り、ドリフト、タイムアタック、ゼロヨン(トラゼロ)で使ってみてトヨタ純正R154と比べるとZ33ミッションは耐久性は素晴らしい結果でした。
今までいろんなミッション(強化品含む)壊してきたのですがまだ壊れそうに無い感じです。
ゲトラグ並みの800PS位までは行けるのでは?と思っています。
2018年からエンジンを600PS程にしてテストは続けて行きます。

ミッションスワップKITを作るまでの説明をしたいと思います。
Z33が発売された時からミッションが気になり数年後、当時ミッション壊れまくっていた180SXに流用しようとするも溶接加工でアルミの芯出しは難しいこともあり保留となっていました。
ここ数年で海外で日本車の人気が上がり変換プレートが流通し始めたので取り寄せてテストしていました。
Z33ミッションはJZA80のV160型とも似たようなフィーリングで剛性感があり、酷使してみましたが、トラブル無くさすが新しいミッションの事はあります。
R15#系ミッションはMA70やハイラックスなど昭和の設計でパワーの上がった車では足りないのかもしれません。
他の例としてシルビア5速FS5W71C型の基本はL型エンジンに搭載されたもので、タイムアタック180SXでクロスミッション何度も壊し、どうしようも無かった経験しました。
Z33ミッションは大きさから容量を大きく取ったミッションだと思われます。

フライホイール軽量のメリットはレスポンスが良くなる、シフト時の回転が合わせやすいなどと考えますが本当にそれでいいのでしょうか?
ナンバー付きJZX系は車両重量も重くフライホイールを軽くしてしまうとトルクが無くなり、クラッチ繋ぐ時にエンストしやすくなったり街乗りでトルクの低下、加速時・シフトアップ時の力が落ちます。
また、クラッチ径を大きくするとクラッチ繋ぐ時にストールし易くなるため、ある程度の重量が必要になります。
例えるならブレーキローターを大きくしたらブレーキ効きが良くなる事を想像して貰えば分りやすいです。
フライホイールセットの専用シングルクラッチの多くはディスク径が小さく225φ位でクラッチカバー圧着力を上げて容量を稼いでいます。
同じく例えで小さいブレーキローターでブレーキペダル強く踏めば効くけど連続で使うとどうなるか?効きが落ちてブレーキパットが早く減りますよね。
社外品はツイン、トリプルとディスクの共用、クラッチ切れの問題でその様な設定になっています。
純正交換タイプのクラッチはストロークに余裕があり、切れ不良のなる事が無く耐久性もあります。
またクラッチ操作で難しい事もありません、メタル除く(笑)。

フライホイールを制作するポイントとしてクラッチはZ33用250φディスクを使います。
JZX90純正が240φですから、街乗りからドリフトならZ33純正クラッチで350PS位まで、メタルなら500PS程でタービン交換車まで対応出来ます。
ハイパワーな車にはZ33フライホイールに取り付けるツインプレートクラッチも市販であります。ATS等





このキットはプロショップ向けの最小限のセットで前期Z33M/T(VQ35DE用)本体、クラッチ、レリーズシリンダー、プロペラシャフト加工、シフトレバー加工、フロア加工、ABSセンサー車速変換アダプター、他が必要です。

中古Z33M/T初期型はシフトが入りにくかったり、ギヤ抜けする個体もあるので新品20万程ですので新品をお勧めします。

 タイプT 
プロショップ向けの最小限のパーツセット (専用フライホイール、変換アダプター、ミッションメンバー、ボルト)

専用フライホイール 11.5s
クランクにはJZX純正フライホイールボルトで固定します。
変換アダプター 海外品
ノックピンが無いので組み付ける時に微調整が必要です。
スチール製、黒簡易塗装(剥がれ等有り)
仮合わせ等の傷があります。

取り付けボルト付属します。

他のミッションと共用の穴が開いていますのでボルト穴余ります。
ミッションメンバー 黒塗装済み

エンジン、プロペラシャフトの角度を合わせて制作しました。


取り付け説明

シリンダーヘッド裏のヒーターパイプが変換アダプターと干渉するので近場のステー外して上に曲げます。
その後付属のボルトで変換プレート固定します。
スターターは変換アダプターに固定します。
フライホイール、クラッチは組み付けないでミッションを仮組みします。
ミッションマウントはシルビア系を使って下さい。
ボルトオンです。


ミッションメンバー取り付けても当たらなくなるまで叩いてフロア加工して下さい。
フロントパイプの干渉も確認して下さい。

フライホイールを固定したらミッションを再度組み付けてミッションインプットシャフトにセンターに合わうよう変換アダプター固定ボルト位置を調整します。

クラッチ組みこんでミッション本組みの時はミッションフロアの干渉しますのでエンジンを下げて組み付けます。
クラッチレリーズ〜ゴムホースまでZ33用を使います。
Z33クラッチレリーズシリンダーはエアー抜きしずらいので気を付けて下さい。
  プロペラシャフトはZ33用カーボンプロペラシャフトを分解してJZXと溶接加工するか、他車種スカイラン、フーガなどのVQ35・A/T用スチールプロペラなども加工ベースに使えます。
パイプ外形が近いスチールプロペラシャフトがお勧めです。
VQ25車両のプロペラシャフトはミッションスプライン外形小さいので流用不可です。

シフトレバー回りはフロアカットしてZ33純正シフトリンケージをショート加工して下さい。

車速センサーはZ33ミッションにありません。
JZX100A/Tベース車以外でミッション側に車速センサーが必要な車はABSからの信号をスピードメーターに変換するアダプターが市販されているのでそれを使って下さい。

単体加工は受け付けしていません。 

参考資料
シフトリンケージ位置

参考資料
ミッション位置が低いので車高に気を付けて下さい。